
フリース(ふりーす/Fleece )とは?
パルプとポリエステルなどの化学繊維を絡ませて作られた、強度の高い壁紙基材のことで、不織布とも呼ばれます。水に濡れても伸び縮みがほとんどない「寸法安定性」に優れており、壁紙の裏面素材として現代の 輸入壁紙 の主流となっています。
この言葉が指すものと、その役割
適用場所
リビングや寝室、玄関など、湿気による伸縮が気になる場所を含め広く使用されます。特にデザイン性の高い輸入壁紙を用いた アクセントクロス の基材として、その安定した品質が重宝されます。
目的・ニーズ
DIY での施工のしやすさや、将来的な貼り替えのメンテナンス性を重視するニーズに応えます。非常に丈夫で破れにくいため、壁の微細なひび割れ(クラック)を表面に出さない補強的な役割も果たします。
施工方法
壁側に 糊 を直接塗ってから壁紙を置くように貼る「 フリース施工 」が可能です。壁紙側に 糊 を塗って馴染ませる時間(オープンタイム)を待つ必要がないため、プロから初心者まで作業時間を大幅に短縮できます。
注意事項
アパレル用の柔らかいフリース生地とは異なり、壁紙用語では「繊維を織らずに固めた高密度なシート」を指します。素材が硬くしっかりしているため、 継ぎ目 (ジョイント)を処理する際は、常に鋭利なカッターを使用することが重要です。
混同されやすい、似た表現との違い
ビニール壁紙
- 定義の違い: 不織布 が繊維を絡めたシートであるのに対し、 ビニール壁紙 は紙などの基材の上に塩化ビニール樹脂をコーティングしたものです。
- 用途・適用場所の違い: ビニール壁紙 は表面の清掃性が高く水回り等に向く一方、フリースは素材の風合いを活かした居室のデザイン装飾に適しています。
- 素材・機能の違い: フリースは通気性があり結露を抑制する性質を持ちますが、 ビニール壁紙 は樹脂層があるため通気性はほとんどありません。
- 価格帯・入手性: ビニール壁紙 は国内で最も安価で普及していますが、フリースは輸入壁紙に多く、高機能な分だけ価格もやや高めになる傾向があります。
- 注意点: 表面がビニール加工された 不織布壁紙 も多いため、裏面(基材)が繊維状の 不織布 かどうかで判別する必要があります。
紙壁紙
- 定義の違い: 不織布 は化学繊維を混合しているため湿気に強いですが、 紙壁紙 はパルプが主原料のため、水を含むと大きく伸び、乾くと縮む性質があります。
- 用途・適用場所の違い: フリースは寸法が安定しており DIY でも失敗が少ないですが、 紙壁紙 は伸縮の計算が必要なため、主に熟練した職人が施工します。
- 素材・機能の違い: フリースは乾いた状態で貼れますが、 紙壁紙 は 糊 を塗ってから紙を十分に伸ばす「蒸らし時間」を設ける必要があり、施工手順が異なります。
- 価格帯・入手性: 伝統的な紙壁紙は安価なものから高級和紙まで多様ですが、フリースは近年の輸入壁紙の標準的な高機能素材として定着しています。
- 注意点: 輸入壁紙 の中には「紙基材」のものも残っているため、購入前に必ず素材が フリースであるかを確認することが大切です。
きれいに仕上げるために、配慮したいこと
商品選択時
不織布壁紙 は素材の特性上、下地の段差や色がわずかに透けることがあります。必ず サンプル を取り寄せ、裏側から光を当てるなどして厚みと隠蔽性を確認してください。
購入時
輸入壁紙は ロール 単位での販売が基本で、有効幅が国産品(約90cm)より狭い(約53cm)ものが多いため、必要面積から ロール 数を正確に算出してください。
施工前準備
フリースは下地の状態が仕上がりに直結します。 パテ による 下地処理 を念入りに行い、壁面を平滑かつ均一な白色に整えておくことが美しく仕上げる秘訣です。
施工中
糊 は壁側に、専用のローラーでムラなく塗り広げてください。フリースは貼り直しがしやすい素材ですが、 継ぎ目 の位置を合わせたら撫でバケで中心から外へ空気を丁寧に抜いてください。
施工後
施工直後の急激な乾燥は 継ぎ目 の開きを招く恐れがあります。エアコンの直風を避け、部屋を閉め切ってゆっくりと自然乾燥させることで、つなぎ目の目立たない完璧な仕上がりになります。
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壁紙基材
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