壁紙のよみもの

合理的ななかに遊び心が光る、クレバーなふたりのクリアな家づくり

シンプルな空間に際立つ大胆な幾何学模様。合理的だけど好奇心旺盛なふたりのシャープな遊び心

冬の日差しが低く伸び、澄んだ空気が心地よい1月。新年早々にSさん・Mさんご夫婦の新居を尋ねた。 

リビングに入ると、清潔感があふれる明るい空間に取材班から思わず感嘆の声が上がる。

掃除と片付けが行き届き、ありふれた表現だがモデルハウスのよう。入居してまだ1ヶ月半とはいえ、持ち物もずいぶん少ないような気もする。

お話を聞いていくと、ふんわりと優しげな雰囲気と穏やかな口調とはうらはらに、奥様のMさんは読書が趣味だが本はもっぱら電子書籍を利用する合理派。ご主人のSさんも、趣味のスポーツの話題になると舌鋒鋭く、どうやらこの家同様、クリアな頭脳の持ち主なことがわかる。

 

シンプルな家に住む人の個性を加えるアクセント壁紙

実に合理的で、無駄のない生活を旨とするおふたりだが、この家には実は意外なほど大胆な壁紙が潜んでいる。リビングの奥のデスクコーナー、ベッドルーム、家事コーナー、2箇所のトイレなどなんと8箇所にインパクトのあるデザインの壁紙を採用しているのだ。どれも輸入壁紙に特徴的な深い色合いと質感が生きたデザインで、シルバーやゴールドのアクセントも効いている。

どちらかという男性的でシャープなデザインから察するに、Sさんの好みか?と思いきや、インテリアの主導権はもっぱらMさん。海外での留学や外資系ホテルでの勤務経験もあるMさんだからこそのセンスが光る。50種類ものサンプルを取り寄せてあれこれ悩み、最後はインテリアコーディネーターの助けも借りて決めていったのだとか。

大胆な柄を選びながらも圧迫感がなくしっくりと馴染んでいるのは、石張り調のフローリングとクールな質感が合っていること、壁紙を貼るボリュームを抑えてあくまでアクセントとして使用しているから。そして、自身の好みを貫いたからこそ、8種類の壁紙は幾何学模様や色合いが近いトーンで統一されている。

即決したお気に入りの壁紙で朝の身支度の時間が変わる

「正直、インテリアにはそんなに興味はなかった」というSさんも、出来上がりには「とても満足です!」と目を輝かせた。特に寝室のクローゼットやトイレは、朝の身支度で必ず目にするだけに、住んで2ヶ月近くたっても毎日「いいなぁ」と感想を抱くという。ベッドルームの壁紙は、おふたりの意見がぴったり合って即決したお気に入り。深いブルーとシャープな縦のラインが、天井をさらに高く見せる効果もある。

子供部屋は青?赤?好みを貫けるのもアクセント壁紙ならでは

将来は子供部屋になる予定だという2階個室のクローゼットは、当初は女の子が生まれる可能性も考慮して赤やピンクなどの暖色系を選ぼうかと悩んでそうだが、結局好みを貫いてブルー系に。ちなみに、間もなく生まれてくるお子さんは男の子と判明して、ちょっとホッとしたそう。(きっと女の子でもおふたりのお子さんなら気に入ったはず。)

輸入壁紙は実に多種多様。大胆な柄や色使いは、壁紙と言えば白や無地という先入観があると思わず怯むが、おふたりのように、ベッドルームの一面やクローゼットの一部だけなら思い切った使い方ができる。日常的で費用もかかるからこそ慎重に考えてしまいがちな家の内装でも、壁紙なら、床や建材に比べていざとなったら比較的容易に張り替えが可能で、費用も抑えられる。だからこそ、ぜひ自分の好みを爆発させるつもりで好きなものを選んでほしい。

(文:五十嵐友美、写真:平山亮 @ryo_hirayama_photographer

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