お気に入りの壁紙がある暮らし -施工事例-

”好き”を“好き”で包んだら、最強のドレスルームが出来上がった

今年4月にお伺いした望月邸。なにやら新たな進化があったと聞き、再びお伺いしてきました。

 望月邸は、奥様の麻衣子さんが愛してやまない北欧スタイルのインテリアがおしゃれな一戸建て。前回の訪問の際には、北欧を代表するブランド『マリメッコ』の壁紙『PUKETTI』を洗面室の一角に貼って気分があがる空間に仕上げた経緯をレポートしました。

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前回の訪問から約5ヶ月が経ちましたが、相変わらずすっきりと片付いたリビングから暮らしやすさが伺えます。以前はまだハイハイだった美朱ちゃんが歩けるようになったことでおもちゃなどは少し増えた一方で、ダイニングの壁面には新たにヴィンテージの飾り棚が取り付けられていたりと、住む人と家がますます馴染んできたような印象です。

そのなかで、今回もっとも変化があったのは2階のベッドルーム奥にある約7畳のウォークインクローゼットです。扉を開けると左右にスペースがわかれ、主に左側は麻衣子さんのもの、右側はご主人の悠平さんのものが収納されているのですが、麻衣子さん側の壁一面に色鮮やかなマリメッコの壁紙『UNIKKO』が貼られたのです。

麻衣子さんにお話を伺うと、ウォークインクローゼットに壁紙を貼ろうと決めた理由はふたつあるそう。

ひとつは、大好きなUNIKKOの壁紙を諦めたくなかったこと。はっきりとしたデザインが多いマリメッコのなかでも、特に大きなケシの花のモチーフとビビッドな色使いが特徴のUNIKKOは、マリメッコの象徴とも言えるデザインです。マリメッコを愛する麻衣子さんとしては生活のどこかにこのデザインを取り入れたかったのですが、大柄で主張が強いだけにどこに使うかは悩むところ。シンプルを好む悠平さんへの配慮もあります。そこで、麻衣子さんの完全プライベート空間であるウォークインクローゼットに使うことにしたのです。検討の過程では、色を抑えたベージュなども考えたそうですが、ここはやはり“好き“を貫きレッドをチョイスしました。

Before

After

そしてもうひとつの理由は、クローゼットをもっと使いやすい空間にしたいと思ったこと。麻衣子さんはインテリアに負けず劣らず洋服も大好き(そのなかにはもちろんマリメッコのものも!)。仕事用の服や仕事道具も含めるとどうしても持ち物が増えてしまいます。クローゼットは充分な広さを確保したものの、それゆえについつい詰め込んでしまい、毎日の服選びや季節ごとの衣替えにも手間がかかることも悩みの種でした。

ところが、コロナ禍で家時間が増えたことでにわかに断捨離ブームが到来。荷物を減らすことにともなって、せっかくならセレクトショップのように映える空間を目指すことにしたのです。やってみると壁紙の効果は絶大。「ぎゅうぎゅう詰めにしてしまってはせっかくの壁紙が見えない!」という高いモチベーションに支えられ、壁紙を貼ったその日から片付けは一気に進み、結果的に衣替えも必要なくなるくらい服の数を減らし、収納方法も見直すことができました。

クローゼットは、家のなかでも住む人の個性がもっとも詰まったプライベートな場所。大切な服や思い出のあるバッグを保管する場所だからこそ、とことん好きなもので包み込んであげるという考え方もいいかもしれません。麻衣子さんのクローゼットも、当初は「カラフルな服と調和するだろうか」との心配もありましたが、結果的には “好き”が溢れる華やかで明るい空間に生まれ変わりました。さらに、あえて華やかなデザインを使うことで、常に整理整頓をするモチベーションになるという一石二鳥の効果まで生まれました。クローゼットの整理は、服やバッグが大切に保管されるだけでなく毎日の身支度も効率的になります。これを見た悠平さんも自分も壁紙を貼ろうとはならなかったようですが、整理されたクローゼットには喜んでくれて、自分のスペースもさらに片付けるようになったとのこと。

(麻衣子さん撮影)

他にも、ベッドルームの壁面にはアートパネルを設置。こちらは部屋全体の調和を優先してアクセントになるシンプルなフラワーモチーフを選択。朝目覚めて最初に目に入る場所でもあるので、落ち着きがありながらも元気をもらえるデザインで、グレーの壁にも馴染んでいます。

美朱ちゃんの部屋も、カラフルな布や壁紙を使って少しずつパワーアップ。成長に合わせて収納や好みが次々と変わっていく子供部屋は、DIYでカラーボックスに壁紙を貼ったり小物をアレンジしたりすることで手間もお金もかけずにかわいく演出することができます。

麻衣子さんのように長年かけて足で行動しながら好きなものを洗練させてきた方はもちろんのこと、自分のセンスにまだあまり自信がないとか、どんなインテリアが好きなのかハッキリ決めきれないという方も、壁紙は自由度が高く直感的に楽しめるアイテム。難しく考えず、“好き”に従って選べば、きっと最高にお気に入りの空間が出来上がるはずです。

文:五十嵐友美

写真:平山亮 @ryo_hirayama_photographer

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