IROHA CRAFTの外観

お気に入りの壁紙があると、家への愛着がもっと強くなる。

IROHA CRAFTとWALLPAPER STOREの対談 見本帳を眺めながら

どきどきわくわくの家づくり。

暮らしやすい間取りや素材にこだわって完成させる自分たちらしい住まいなら、その“らしさ”を「壁紙」でも表現してみるのはいかがでしょう。

とはいえ、壁紙というと「画一的で味気ない…」というイメージがあるのも確か。もし、あなたもそう感じているのなら、壁紙専門店「WALLPAPER STORE」でお気に入りの壁紙を探してみましょう。

アートさながらのインパクトあるデザインから、人気ブランドの憧れのパターン、黒板になる壁紙やマグネットがくっつく機能的な壁紙まで。壁紙の世界はこんなにも多彩!

「大事に住み継がれる家づくり」を根幹に自分たちの暮らしが大好きになれる家づくりを展開する「IROHA CRAFT」と、あっと驚く壁紙の世界を伝える「WALLPAPER STORE」。両社の仕掛け人であるIROHA CRAFT代表千葉さんとWALLPAPER STORE代表山口で家づくりと壁紙について対談を行いました。ともに住まいと暮らし方を考える者同士のとっても濃厚なお話を、前編・後編に分けてお届けします。

離れていると心配で、そこにいるとホッとする家は“家族”のようなもの

山口 今日はイロハさんの家づくりのお話を伺いながら、壁紙屋としての「WALLPAPER STORE」への期待値などを聞かせてもらえればと思っております。よろしくお願いします。

 千葉 こちらこそお願いします。

千葉健司(ちばけんじ)IROHA CRAFT代表

千葉健司(ちばけんじ)。甲斐市出身、1980年生まれ。

京都で建築を学び 11年前に設計事務所を設立、6年前に建築部門「IROHA CRAFT」を立ち上げる。

 千葉 私たちのお客様は年齢層としては20代後半〜40代くらいまでの方。わりと幅広いですよね。SNSを強化してきたこともあって、SNSから「IROHA CRAFT」を知ってくだり、そこからHPを見てきてくれる方が多いかな。

 山口 SNSというと、アンテナを張っていらっしゃる方ですね。

 千葉 そうそう。「アメリカヤ」のことも調べたり、自分で色んな情報を得てからきてくれる方が多い。

 山口 イロハさんの家づくりには「住み継がれる家づくり」というテーマありますよね。その辺りについて、もっと聞かせてもらえますか?

山口剛 WALLPAPER STOREを立ち上げる

山口剛(やまぐちつよし)。甲府市出身、1983年生まれ。

慶応義塾大学卒業後、大手人材サービス会社インテリジェンス入社。のちに、2012年に山梨にUターン。壁紙専門店「WALLPAPERSTORE」を立ち上げる

千葉 僕、リノベーションが建築にのめり込む入り口だったんですよ。

山口 おー、新築じゃなかったんですね。

千葉 自分が建築業界に入って最初に感じたのは、「スクラップ アンド ビルド」に対する違和感。日本の住宅サイクルって平均28年といわれていて、飽きたら住み替える・建て替えるのが文化。100年使えるような素材を使っているのに、壊してしまう。そんなのなんか…ね。

山口 そうですね。

千葉 “家”自体、自分は“家族”みたいなものだと思っていて。例えば旅行などに行ってちょっと離れていると心配になったり、帰ってくるとすごくホッとしたりするじゃないですか。だから、それってもう家族のようだなって。

山口 家も、家族。

IROHA CRAFTの外観

千葉 そう。30年経って悪いところが出てくるのは当然なんだけど、直してやればいいじゃないですか? それで、使い継いでいく。でも、そのためには家に対する愛着がなければいけないと思う。

その“愛着”のために、WALLAPER STOREさんがやられていることってすごく素敵なことだと思っていて。ほんのちょっと好きな素材を入れるだけでも思い入れが変わって、すごく家を好きになれるというか、そういう気持ちあるじゃないですか。

山口 そうですね、本当にそうです。お気に入りって、そういう力がありますよね。

「これがいい」と、自分たちの特別として選んでもらいたい

山口 「お気に入りの壁紙選び」というところでいうと、やはり今、みなさんの感度がとても高まっていると感じているんです。SNSを見て、「これにしてください」というオーダーも珍しくない。

千葉 うんうん。

山口 僕は、そういう「これがいい」がある時に、きちんと施主さんの気持ちに寄り添うことができる壁紙の専門家になりたいと思ったんです。

千葉 い〜いですねぇ。

山口 千葉さんが仰った「家への愛着」という観点から、ちょっと僕が大好きな写真があるんですが、見てもらえますか?

「これが最後のリフォームとおっしゃる老夫婦。最後のリフォームだから、特別な自分たちだけの壁紙を選びたいと」ストーリーがある

千葉 すごいですねこれ。ストーリーがある。めちゃくちゃ感動します。

山口 これ、自分の中で原点に戻る写真で。「壁紙だったらなんでもいい」とか、早く安く仕上げるために白い壁紙以外の選択肢を持たない人がマジョリティーだと思うんです。そういう中で、「アメリカヤ」に入居させていただけたこともすごく嬉しい。

アメリカヤの中にある壁紙店は人気スポット

千葉 打合せの中で3階の部屋に案内すると、お客さんたち1時間くらいすごく楽しそうに選ぶんです。部屋にご案内した時のあのテンション、あれはこちらも嬉しくなりますよ。

山口 それはとても嬉しいお話です。

千葉 選び始めた時のあの楽しそうな顔! もう最高ですからね。

お気に入りで彩れば、豊かな時間が流れる空間に

山口 これまで壁紙って選択肢が多いものではなかったと思うんです。それがこれほどいっぱい色んな柄があって、選ぶことができて、自分の空間を彩ることができる。そういう楽しさをもっと感じていただけたら、家への愛着というところにも繋がるんじゃないかなと。

壁紙の豊富な提案は住宅の満足度を上げる、カタログを見ながら

千葉 そこから「100年住み継ぐ」というストーリーにもつながるんじゃないかな。

山口 そうですよね。例えば老夫婦が選んだ壁紙。“自分の父と母が大事に選んだものだから、自分が大事に継いでいきたい”とか、そういう世代を超えたストーリーを壁紙を通して展開していきたいですよね。

千葉 壁紙、デジタルプリントも可能ですか? それができたら、自分たちだけもの作ることもできますよね。あるものから選ぶ楽しみもあるけれど、オリジナルを作る楽しみもあるというか。

山口 とあるお施主さんのお話ですが、マンションの自室の壁紙にお孫さんと亡くなった旦那様の愛車をデジタルプリントして貼っていらっしゃるんです。

リノベーションと壁紙について語る千葉氏

千葉 おー! そのお施主さんはなんと仰っていますか?

山口 「毎日ここで寝る」と言い出すくらい満たされているようです。大事な思い出と大切な人をいつも身近に感じられるわけですから。

千葉 いいですねー。

山口 “豊かな時間”を創出できたかな?と。それがいわゆる「お家時間」に欠かせない要素でもあるんだろうと思います

(文:小栗詩織、写真:平山亮 @ryo_hirayama

IROHA CRAFT

 https://www.atelier-iroha.com/

 @iroha_craft

AMERICAYA

 https://americaya1967.jp/

 @americaya1967

 後編へ続く

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