折り上げ天井

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折り上げ天井に間接照明を施した、明るく開放的なリビング空間。

折り上げ天井(おりあげてんじょう/Tray Ceiling)とは?

天井の中央部を周囲よりも一段高く凹ませるように仕上げた形状のことです。空間に奥行きと開放感をもたらし、格式高いデザイン性を演出するために用いられます。

この言葉が指すものと、その役割

適用場所

リビング、ダイニング、玄関ホール、主寝室など、家の顔となる広い空間や、リラックスしたい部屋に採用されます。

目的・ニーズ

天井を高く見せることで開放感を創出します。また、段差部分に間接照明を仕込むことで、柔らかな光による高級感のある空間演出(コーブ照明など)を行う際にも重要です。

施工方法

建築時の造作工事で形が作られます。壁紙の貼り替えにおいては、高所かつ段差の角(入隅出隅)が多くなるため、 下地処理 やカッティングに高い精度が求められるプロ施工向きの部位です。

注意事項

下がり天井 」と視覚的な効果が逆になるため、混同しないよう注意が必要です。また、段差部分に アクセントクロス を貼る場合、影になりやすいため サンプル で見るよりも色が濃く感じられることがあります。

混同されやすい、似た表現との違い

下がり天井

  • 定義の違い: 天井の一部を周囲よりも一段「下げた」構造を指し、折り上げ天井とは高低の使い方が逆です。
  • 用途・適用場所の違い: 主にキッチンやリビングのゾーニング、または配管を隠すために使われ、空間に落ち着きを与えます。
  • 素材・機能の違い: 素材は共通ですが、折り上げ天井が「広がり」を出すのに対し、下がり天井は特定のエリアを「包み込む」視覚効果があります。
  • 価格帯・入手性: どちらも造作費用が発生しますが、折り上げ天井は間接照明とセットで設計されることが多く、より装飾性が高い傾向にあります。
  • 注意点: 部屋を広く見せたい場合には折り上げ天井が向いていますが、天井裏の構造によっては施工できない場合もあります。

勾配天井

  • 定義の違い: 屋根の傾斜に合わせて、天井そのものが斜めになっている形状のことです。
  • 用途・適用場所の違い: 2階のリビングや平屋に多く、圧倒的な天井高を確保できるため、ダイナミックな開放感を得られます。
  • 素材・機能の違い: 斜めの面に 木目 柄などのアクセントクロスを貼ることで、山小屋のような意匠性を楽しむことができます。
  • 価格帯・入手性: 屋根の構造に依存するため後付けは非常に困難ですが、折り上げ天井はリフォーム時に造作可能な場合があります。
  • 注意点:折り上げ天井よりもさらに高所での作業となるため、壁紙の メンテナンス や貼り替えのコストが高くなりやすいです。

きれいに仕上げるために、配慮したいこと

商品選択時

間接照明を併用する場合、壁紙の凹凸が強調されるため、 サンプル を確認して光の反射が美しく出る質感のものを選びましょう。

購入時

段差の「立ち上がり面(側面)」の面積を計算に入れ忘れると、必要数量が不足し ロット 違いによる色ムラのリスクが生じるため、正確な採寸が必要です。

施工前準備

段差の角、特に出隅は衝撃に弱いため、下地処理の段階でコーナーテープ等を使用して、壁紙が剥がれにくい下地を作ります。

施工中

高所の作業では ジョイント (継ぎ目)の圧着が甘くなりやすいため、ローラーで入念に押さえ、 糊 の乾きにも注意を払います。

施工後

複雑な角の部分は乾燥による収縮で隙間ができやすいため、 ジョイントコーク で隙間を埋めて美観を整え、剥がれを予防します。

あわせて知っておきたい、関連の知識

適用箇所・部位

下がり天井 、 勾配天井 、 梁 、 アクセントクロス

下地処理ジョイントコーク 、 リピート