こんにちは、WALLPAPERSTOREのやまちゃんです。
今日は 北欧インテリア のお話。家具のデザインだけじゃなく、壁の配色次第でお部屋の印象がガラッと変わるって知ってましたか?
北欧インテリア といえば、ナチュラルで洗練された雰囲気が魅力。そんなテイストを取り入れるために、多くの人がIKEAの家具を選びますよね。実は、私の友達夫婦も新居にぴったりのダイニングテーブルを探しにIKEAへ行ったんですが…
夫:「シンプルに白いテーブルでいいんじゃない?」
妻:「いや、ナチュラルウッドの方が 北欧インテリア っぽくて素敵じゃない?」
夫:「白の方が部屋が広く見えるって!」
妻:「でも、それだと冷たい雰囲気になっちゃいそう…」
——と、ちょっとした インテリア の意見の違いが勃発。
よくありますよね、夫婦間の インテリア の不一致問題(笑)。
結局、ふたりは無事に新居で仲良く暮らしているので一安心です。
家具のお店では、当然ながら家具が映えるように空間全体をコーディネートしています。だからこそ、お店で「これだ!」と思った家具が、実際に自宅に届くと「なんか違う…」と感じることがあるんですよね。
その理由は、壁・天井・床の 配色 バランス。
雑誌やSNSで「こんな インテリア にしたい!」と思っても、空間全体の 配色 が違うとイメージ通りにならないことも。
そんな悩みを解決するヒントを探るべく、世界中で愛される塗料ブランド 「Farrow&Ball」の現地ショップで、たくさんの施主さんの理想を叶えてきた植木さんにお話を伺いました!
最後までぜひ読んでみてくださいね。
失敗しない北欧インテリアの配色ルール!色選びと組み合わせのヒント
北欧インテリアとは?暮らしにやさしく寄り添うデザインの魅力と特徴
シンプルでやさしい、暮らしに寄り添うデザイン
山口まず、北欧インテリアの魅力って、どんなところにあると思いますか?
植木シンプルでクリーンなラインが魅力だよね。ごちゃごちゃしてないのに、ちゃんとぬくもりがあって、優しい。英語で言うと“コージー”って感じ。あったかい毛布に包まれるみたいな、やさしい空間だよね。
山口確かに、どこか安心感がありますよね。
植木
植木アイアン製のウッドストーブを置くだけでなく、薪もおしゃれに置いて、インテリアの一部として楽しんでいたり。北欧インテリアは、 素材の組み合わせや、異なる質感とのバランスも、とても大切にされています。
山口素材もナチュラルなものが多いですよね。
植木自然素材をうまく使っていますね。見た目はシンプルなんだけど、使いやすさもちゃんと考えられてて。北欧インテリアってミニマルなんだけど、すごくファンクショナル(実用的)なんだよ。
北欧スタイルの奥深さと広がり
山口北欧インテリアって、シンプルでミニマルなイメージが強いですが、他にもいろいろありますよね?
植木たとえば僕が好きなのは「グスタヴィアンスタイル」。18世紀のスウェーデン王・グスタフ3世の時代のスタイルで、 モールディング や装飾がすごく繊細。王室っぽい華やかさがあるけど、貴族の暮らしに取り入れられて、だんだん一般家庭に取り入れられるようになっていった感じ。色も、霧がかかったみたいな、幻想的でやさしい トーン が多いんだ。
山口すごく素敵ですね…!
植木あと最近は ジャパンディ って言葉もよく聞くよね。日本のインテリアと北欧のスタイルがミックスされた新しいスタイル。北欧の人たちが日本の感性に影響を受けてできたもので、ブッディズム(禅スタイル)の落ち着いたシンプルさや、自然に寄り添う考え方は通じるものがあるから、相性がいいんだよね。
【ここまでの内容を振り返り】北欧インテリアの魅力と特徴
- 北欧インテリアの基本は「シンプルさ」と「やさしさ」クリーンなラインと、温かく包み込まれるような“コージー”な雰囲気が魅力。
- 自然素材を活かしたナチュラルな空間づくり
ウッドやファブリックなど、自然の風合いを感じられる素材を多用する。 - 冬の暮らしに寄り添ったデザイン
寒い地域ならではの工夫として、ウッドストーブや薪をインテリアに取り入れる文化も。 - 実は多彩!北欧スタイルのバリエーション
シンプルでモダンなスタイル( ヤコブセン や ルイスポールセン など)から、歴史的でクラシカルな「グスタヴィアンスタイル」も人気。最近は「ジャパンディ(和×北欧)」といった新スタイルも注目 - 共通するのは“暮らしに寄り添う美しさ” デザイン性だけでなく、シンプルの中にある魅力と使いやすさ、尚且つファンクショナル。
北欧インテリアを彩る基本カラーとは?自然から生まれた色の選び方
北欧カラーは“ネイチャーパレット”
植木
山口「潤った自然の色」というと、どんなイメージですか?
植木山や草原、季節ごとに変わる木々や花の色。空や霧など、自然の中にあるやさしい色合い。たとえば、霧がかった森のグリーンや、湖に映る青なども。そうした自然の色から生まれた配色を、 ネイチャーパレット と呼ぶとしっくりきます。ヨーロッパ、特に北欧の色づかいには、こうした自然からのインスピレーションがたくさん詰まっていると思います。
白とグレーが北欧カラーの基本
植木あと北欧って、白の使い方がすごく独特なんですよ。単なる真っ白じゃない。たとえばね、グレーっぽい白だったり、ブルーやピンクが アンダートーン に入ってる白。ちょっと霧がかかったような、もやっとしたニュアンスのある白の色が多いですね。
山口じゃあ、いわゆるオフホワイトってことですか?
植木そうそう!でもその“オフホワイト”も千差万別で、グレー寄りだったり、ブルー寄りだったり、ピンク寄りだったり。あとね、グレーもすごく使われるんだけど、いわゆるクリーミーで温かい感じじゃないんです。ちょっと冷たさのある、でも柔らかさも感じられる絶妙なグレーが人気ですね。
山口自然の光の中で映えるように調整されているんですね。
植木北欧の冬は暗い時間が長いし、逆に夏は白夜があるくらい明るいから、光とのバランスをとる色使いがすごく大事なんです。白とグレー、この2色がダントツで人気な理由も、そこにあるんじゃないかなと思いますね。
北欧インテリアにぴったりの配色テクニック|センスよくまとめるコツとは
自分だけのマジックナンバーを見つける
山口植木さん、よく「色の割合は70:25:5がいい」なんて聞きますけど、実際どうなんですか?
植木うーん、僕の中での マジックナンバー っていうと、3:7か4:6かな。5:5だと色同士が喧嘩しちゃうからね。でも、実際の空間に入ってみないとわからない部分も大きいんだよ。部屋って真四角だけじゃなくて、柱や梁があったり、凹凸もあるでしょ?だから空間と間取りのバランスを見ながら、「ここにどんな色を、どのくらい入れるか」を決めていく。
山口なるほど、それって完全に感覚なんですね。
植木そう。だから物件によって全然違うし、僕もクライアントさんとヒアリングしながら調整していくよ。
はじめてでも使いやすいベースカラー
山口初心者でも失敗しない、おすすめの ベースカラー ってありますか?
植木オススメ、あります!今回は Farrow&Ball のカラーから紹介していこうと思ってて。というのも、ここの色ってすごく繊細で、一歩その空間に足を踏み入れた時、他社の塗料と全く違うんだよね。 まず All White(オールホワイト) は使わない。北欧って真っ白な空間じゃなくて、ちょっとした色味が入ってるんだよね。たとえば Strong White(ストロングホワイト) 。白にほんのりミルキーベージュとグレーが混ざってて、優しいけど落ち着いてる。あと Wevet(ウェベット) って色もいい。朝露に濡れた蜘蛛の巣が朝日でキラキラしてるような…そんな繊細な白。
山口すごい情景が浮かびますね。
植木でしょ(笑)この2色は壁や天井に使う“白”としては鉄板だと思うよ。
アクセントカラーで空間に深みを出す
植木アクセントカラー を加えるなら、僕ならこんな色を選ぶかな。
- Mizzle(ミゾル) 青緑系で北欧っぽさ抜群
- Sulking Room Pink(ソルキングルームピンク) 少しくすんだピンクで甘すぎず上品
- Charleston Gray(チャールストングレー) 茶系のグレーで大人っぽさを演出
- Eating Room Red(イーティングルームレッド) 赤でも落ち着いたネイチャーカラー
- Oval Room Blue(オーバルルームブルー) / Stiffkey Blue(スティフキーブルー) 爽やかさと深みのあるブルー系(大人気!)
- Dix Blue(ディックスブルー) / Teresa’s Green(テレサズグリーン) ティファニーブルー系で華やかさも(これも大人気!)

植木これらに共通するのは、どれも「ミューテッドカラー」ってこと。つまり、グレーや黒がほんの少し入ってて、色の奥行きもあるし、落ち着いた印象になるんだよ。北欧の人たちって、ああいう色が心地いいんだろうね。
アクセントクロスや配色で失敗しないコツ
山口ちなみに日本では、トイレの壁一面だけに アクセントクロス を貼るってよく聞きますよね。
植木ああ、あるある(笑)でもそれって逆に壁ばっかり目立っちゃって、空間全体のバランスが崩れて狭く見えたり圧迫感を感じることも多い。 トイレって狭い空間の場合が多いから、僕なら、全面的にアクセントクロスを貼るかな。そのほうが線がすっきり見えて、空間の狭さを感じなくなるから落ち着く。
山口トイレ以外も同じですか?
植木トイレだけじゃなくて、他のお部屋も考え方は一緒。アクセントクロスによって、部屋を狭く見せたくない。アクセントクロスの使い方って実は難しくて、空間のバランスをよく考えないと部屋が逆に狭く見えることが多いんだよね。飽きないアクセントクロスを選ぶことが一番大切。
山口配色で失敗しないコツを教えてください!
植木自然光や照明、空間全体との関係を考えずに、 色見本 だけを見て壁や天井の色を決めてしまうと、失敗のもと。というのも、色見本と実際の現場で見る色とはまったく印象が違うから。さらに、床や家具など“変えられないもの”との調和も大切で、それらをふまえたうえで全体の色をまとめていかないと、うまくいかない。 アクセントカラー (ウォール)って「一番目立たせるもの」という印象があるけれど、だからこそ、やり方によっては逆に目立ちすぎてバランスが崩れることも。ただ目立たせればいいわけじゃなくて、全体のバランスや空間との“つながり”を意識することがとても大事。
【ここまでの内容を振り返り】北欧インテリアの配色は“バランス”と“穏やかな色味”がカギ
- 色の配分は3:7または4:6がベスト
→ 5:5は色同士が喧嘩しやすいので避けるのが無難。 - 初心者におすすめのベースカラーは「Strong White(ストロングホワイト)」「Wevet(ウェベット)」
→ グレーやミルキーベージュを含んだニュアンスのある白が、空間に優しい印象を与える

北欧インテリアの配色で失敗しないために知っておきたいポイントと注意点
まずは“ごちゃつき”をなくすことから
山口北欧インテリアって配色が大切っておっしゃってましたけど、そもそも配色の前に気をつけるべきことってありますか?
植木あるよ!配色の前に一番大事なのは「ディクラッター」、つまり整理整頓。物をなくすこと。これができてないと、何色を使ってもまとまらない。北欧インテリアって、シンプルであることが前提だからね。それだけで空間の印象って変わるんだよ。
山口なるほど。じゃあまず“片付け”から始めるのが正解なんですね。
植木うん。そこを飛ばすと、どんなに素敵な家具や色を使ってもチグハグになっちゃう。だから、まずは不要なものを取り除いてから。で、色を入れていくなら、壁や天井は北欧風の白、木の床。そしてカラーは家具や小物で取り入れるといい。
本物素材の質感が、北欧らしさをつくる
山口じゃあ、家具を揃えるだけでは北欧インテリアにならないってことですね?
植木家具のデザインだけじゃなく素材が大事。よくあるメラミン合板とか、木目調のシートを貼っただけの家具って、やっぱり“なんちゃって感”が出ちゃう。北欧スタイルのポイントは「本物の温もり」。だからチーク材とか、本物の木を使った家具が理想だね。
山口塗装や壁紙なんかも気をつけるべきですか?
植木もちろん!塗料もシリコン系じゃなくて、自然素材を使ったものがいい。テーブルクロスもプラスチックじゃなくて、リネンやコットン。床もなるべく本物の木材。たとえば、いい家具を使っていても、ビニールクロスの壁だったら、ちょっと気になっちゃうよね。
山口なるほど、見た目だけじゃなくて“質感”が大切なんですね。
植木質感が一番大切!!素材の選び方ひとつで空間のクオリティがグッと上がる。迷った時は、やっぱりインテリアのプロに相談するのが一番。ちゃんと素材や色の相談ができる人と組んだほうが、理想の北欧インテリアに近づくよ。
色の“量”と“配置”も大切に
山口配色のバランスで、気をつけたほうがいいことはありますか?
植木一点だけに集中せず、空間全体のことを考えながら、配色のバランスを見ることが大切。たとえば新しく椅子を買うとしても、ただデザインが好きだから買うのではなくて、「この椅子の色が今の部屋に対してアンバランスかな?」「目立ちすぎてないかな?」など考えながら選んでほしい。家具単体の色だけじゃなくて、“部屋全体”の色のバランスをみることが大切。
山口「色を足す=オシャレになる」ではないんですね。
植木その通り!配色も統一感が大事。色を足しすぎちゃうと、ごちゃごちゃになるから、一気に北欧っぽくなくなる。シンプルで整った空間こそが、北欧インテリアの魅力だから、北欧カラー(色)を足せばいいって物じゃない。実は、シンプルに見せながら色を足すって意外と難しいんだよ。
【ここまでの内容を振り返り】北欧インテリアの配色で失敗しないためのテクニック
- まずは配色の前に「整理整頓」から始めるシンプルな空間にすることで、色のバランスも整いやすくなる。空間をごちゃつかせないことが北欧インテリアの基本。
- ベースカラーは“真っ白”ではなく、北欧風の白をやさしいニュアンスのあるオフホワイトを選ぶと失敗しにくい。色は家具やアート、小物などで加えていくとバランスがとりやすい。
- 素材は“本物”にこだわる木目調ではなく、本物の木を使った家具がおすすめ。壁材や塗料も自然素材のものを選ぶと、より北欧らしい雰囲気に。塩化ビニルなどの素材は、全体の統一感を損ねてしまうことも。
- 色のバランスは、空間全体で考えることが大切新しい色や家具を取り入れるときは、既存の色との相性を確認する。アクセントを入れすぎるとバランスが崩れるため注意。シンプルだからこそ、全体の配色を丁寧に整えることが重要。
北欧らしい空間づくりに近づくための色使いと素材選びのアイデアまとめ
いかがでしたでしょうか? 今回は北欧インテリアの配色に焦点を当てて、基本カラーから実践的なテクニックまでご紹介しました。白とグレーをベースに、自然を感じる“ネイチャーパレット”や落ち着きのあるミューティッドカラーが鍵になるという視点は、とても新鮮で納得感がありました。特に、配色以前に「整理整頓から始める」という話には思わずうなずいてしまいます。素材や光のバランスまで丁寧に整えることで、本当に心地よい空間が生まれるんですね。

Profile
1973年生まれ、埼玉県出身。高校卒業後に渡英し、ロンドンの美術大学セント・マーティンズとチェルシーで学ぶ。卒業後はイギリスにて、インテリアコーディネーター/カラースペシャリストとして、数多くのプロジェクトを手がけ、実績と経験を積む。
23年間の英国生活の後、2016年に帰国後は東京のインテリア企業に勤務。2018年より山梨県北杜市・小淵沢町に拠点を移し、個人事業「Kobuchizawa.Colour」を設立。英国仕込みの感性と、日本人らしい繊細な美意識を融合させ、暮らしに寄り添う“Only One”のインテリアを提案している。
現在は、お客様へのコンサルティングに加え、自ら中古物件を購入・リノベーションし、自身のテイストを反映した空間づくりと収益化にも取り組んでいる。

Message
山梨県出身。家業である壁紙の卸業を継ぎながら、壁紙専門店「WALLPAPER STORE」のウェブ編集者として活動中。子どもの頃から壁紙という素材に親しみ、その魅力に気づいたのは大人になってから。「空間を一変させる壁紙の力」に感銘を受け、家業とともにインテリア業界での新たな挑戦をスタートしました。 「WALLPAPER STORE」では、壁紙の魅力をより多くの人に届けるため、サイトやSNSで情報を発信しています。DIY好きのチームメンバー「かべのこ」「くーちゃん」「あさくま」そして施主の想いや暮らしに寄り添いながらインテリアを一緒に創り上げる「ウォールスタイリスト」とともに、初心者にも取り組みやすいアイデアをブログやコンテンツを通じてお届けしています。
Profile
1983年、山梨県甲府市生まれ。慶應義塾大学SFC卒業後、インテリジェンス(現パーソルキャリア)に新卒入社。事業企画担当として、中期経営計画策定や予算管理、プロジェクトマネジメントなどに従事。関連会社の統合や事業譲渡、合弁会社立ち上げといった幅広い経験を積む。週末は息子のサッカーに付き添いながら、自分より熱が入ってるかもと思うこともしばしば。根っからの浦和レッズファンで、週末のTV観戦が何よりの楽しみ。子どもが寝た後は、ビールを片手にAirPodsで大音量観戦するのが最高のリラックスタイム。たまに盛り上がりすぎて家族に突っ込まれるけど、それもご愛敬。
