布クロス

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布のような織り目の質感がある壁紙ロールが広げられた布クロスのイメージ。自然なベージュ色の素材感がわかる壁紙サンプル。

布クロス(ぬのくろす/Textile Wallpaper)とは?

綿、麻、レーヨンなどの繊維を織り込み、紙などで裏打ちした壁紙のことです。「織物壁紙」とも呼ばれ、自然素材ならではの重厚な質感と優れた通気性が特徴です。

この言葉が指すものと、その役割

適用場所

リビングや寝室、応接間など、落ち着きや高級感を演出したい空間のほか、美術館やホテルなどでも重用されます。

目的・ニーズ

ビニール壁紙 では出せない本物の布の質感を楽しみたい、湿気を逃がす通気性を確保したい、あるいは環境負荷の低い自然素材を使いたいというニーズに応えます。

施工方法

糊 を塗ると伸びやすく、ジョイント( 継ぎ目 )の処理にも高度な技術を要するため、一般的にはプロ施工向けの難易度が高い素材です。

注意事項

汚れが繊維の奥まで染み込みやすく、水拭きも難しいため、キッチンや洗面所などの水まわりや汚れやすい場所には不向きです。

混同されやすい、似た表現との違い

織物調壁紙

  • 定義の違い: ビニール壁紙 の表面に布のようなエンボス(凹凸)加工を施し、見た目だけを再現したものです。
  • 用途・適用場所の違い: 本物の布クロスを使いたいが、メンテナンス性やコストを重視したい一般住宅のあらゆる部屋に使用されます。
  • 素材・機能の違い: 素材は塩化ビニールであるため、水拭きが可能で汚れに強く、本物の布のような通気性は期待できません。
  • 価格帯・入手性: 国内メーカーの量産品として豊富にラインナップされており、安価で手軽に入手可能です。
  • 注意点: 質感は非常に高いものの、光の当たり方や手触りで本物の布クロスとの違いが判別できる場合があります。

不織布壁紙

  • 定義の違い: 繊維を織らずに絡み合わせた「不織布」をベースにした壁紙で、織物である布クロスとは構造が異なります。
  • 用途・適用場所の違い: 施工性に優れるため、海外の 輸入壁紙 や DIY向け の壁紙として広く普及しています。
  • 素材・機能の違い: 破れにくく寸法安定性が高いため、壁に直接 糊 を塗って貼る「フリース貼り」が可能です。
  • 価格帯・入手性:輸入壁紙に多く、布クロスよりもデザインのバリエーションが豊富で、ECサイトでも主流の商品です。
  • 注意点:布クロスと同様に通気性はありますが、織り目による独特の光沢や重厚感は布クロスに軍配が上がります。

きれいに仕上げるために、配慮したいこと

商品選択時

布クロスはロット(製造時期)による色のバラつきが出やすいため、同じ部屋に使用する分は必ず一度に注文し、サンプルで繊維の密度を確認してください。

購入時

裁断ミスや柄合わせの失敗を考慮し、有効巾が狭いことが多い布クロスは、 ビニール壁紙 よりも余裕を持った数量計算が必要です。

施工前準備

下地処理 の不備が表面に響きやすいため、段差や釘頭の処理を完璧に行い、平滑な下地を作っておくことが不可欠です。

施工中

表面の繊維に 糊 が付着すると変色やシミになり、拭き取ることができないため、慎重かつ丁寧な取り扱いが求められます。

施工後

ビニール壁紙 のように隙間を ジョイントコーク で埋める補修が難しいため、乾燥による 継ぎ目 の開きが出ないよう室温管理に注意してください。

あわせて知っておきたい、関連の知識

壁紙の種類・素材・機能

不織布壁紙、紙壁紙、ビニール壁紙

輸入壁紙下地処理、継ぎ目